囲碁は考えているより沢山打って覚えるものだから、といって星目風鈴つき(最初に13目黒石を置く)で初めて碁盤に向き合った。
ルールは元より四つ目殺しも納得できず、よく理解できていないうちから解らないながらも、「まあいいから兎に角打ってみなさい」といわれて打つのだが、それでも自分としては精一杯考え抜いて打っても叔父は軽くかわしてしまう。
そのとき伯母の口からは「下手な考え休むに似たり」という言葉が聴かれたものだ。
気がつくと盤面ほとんどが白石の地所になっている。
自分は囲碁の初心者だから当たり前だと思っていても、それでもどうしてこんなにできないのかと自分がやるせなく、涙がポロポロと出てしまった覚えがある。その姿をみて叔父と伯母が笑い出してしまった。
それがまた恥ずかしくて、醜い己の姿をどう誤魔化そうかと苦慮したものだった。
情けないやら、悔しいやらで、ヨーシいつかは必ず囲碁を覚えて強くなって見せるの意気込みで、気持ちを抑えることに必死だった。
どこかの囲碁教室へ行ったほうがいいのかなあ、とも思っていた。
囲碁との出会い
囲碁に興味を持ったのは、母方の祖父の姿だった。
正月と盆には必ず祖父の友人のH氏が来訪していた。
祖父の囲碁友達すなわち碁敵である。
H氏は祖父より2歳年上で碁の腕前も上で祖父が2目置いて打っていた。
客室で碁盤に向き合って対局している姿を見て、何をどうやっているのか解らないが、何か面白そうなゲームで自分もやってみたいと思った。
碁石の弾ける音がすると近くで見たいと思い、兄といっしょに静かにしているからと約束して、その部屋に行ってみたものだった。
祖父たちは時折相手の石を取っては、碁笥の蓋をひっくり返した中に入れている。
多く取ったほうが勝ちなのかなと思っていた。
そんな祖父は囲碁の基礎講座という定石の本を2冊持っていて、時折独りで研究をしていた。
碁盤の上に石を並べて、その本を片手に考え込む姿は、頭がいいのかなと思えたものだ。
祖父のそうした姿に気品と風格を感じたのか、子供心にカッコいいと思ったのかも知れない。
正月と盆には必ず祖父の友人のH氏が来訪していた。
祖父の囲碁友達すなわち碁敵である。
H氏は祖父より2歳年上で碁の腕前も上で祖父が2目置いて打っていた。
客室で碁盤に向き合って対局している姿を見て、何をどうやっているのか解らないが、何か面白そうなゲームで自分もやってみたいと思った。
碁石の弾ける音がすると近くで見たいと思い、兄といっしょに静かにしているからと約束して、その部屋に行ってみたものだった。
祖父たちは時折相手の石を取っては、碁笥の蓋をひっくり返した中に入れている。
多く取ったほうが勝ちなのかなと思っていた。
そんな祖父は囲碁の基礎講座という定石の本を2冊持っていて、時折独りで研究をしていた。
碁盤の上に石を並べて、その本を片手に考え込む姿は、頭がいいのかなと思えたものだ。
祖父のそうした姿に気品と風格を感じたのか、子供心にカッコいいと思ったのかも知れない。
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